子供のラグビーの習い事はおすすめ? 何歳から始めるのがいい? ラグビー教室ではどんなことをするの? 特徴、メリット、適性、上達、費用(お金)、親の負担、良かったことなど、子供のラグビーの習い事を詳しく紹介。
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子供のラグビーの習い事は、体力がつく、体を鍛えられる、チームワークが身につく習い事です。
サッカーなどほかの競技と比べると、日本では(子供の習い事としては)まだマイナーなイメージのあるラグビーですが、五郎丸選手たち日本代表選手の活躍により注目されるようになってきています。
2019年ラグビーワールドカップが日本で開催されることもあり、今後が楽しみなスポーツです。
ラグビーは正式には1チーム15人、両チームあわせて30人でボールを奪い合う陣取りゲームですが、年少者や初心者を対象としたタグラグビー、ミニラグビー、U-12ラグビー(小学生向けのラグビー)、U-15ラグビーなどがあり、幼児~小学生の子供の習い事として選ばれています。
競技人口が少ないことは一見デメリットのようにも思えますが、その分上位の大会に進みやすいですし、子供のころからラグビーを習っていれば、高校・大学でラグビーを始めるのに大きなアドバンテージを取ることができるでしょう。
このページでは、子供のラグビーの習い事のメリット、適性、月謝(お金)、親の負担、子供にラグビーを習わせてよかったことなど、体験談を交えて子供のラグビーの習い事を詳しく紹介します。
【このページの目次】
子供にラグビーを習わせるメリットは、
などが挙げられます。
反対に、子供にラグビーを習わせるデメリットとして、競技人口が少ないため、通える範囲内にラグビースクールやラグビー教室がないケースがあること。また、競技の性質上、大きなケガにつながりやすく、試合中の鎖骨骨折や脳しんとうなどが起こるリスクもあります。そう言った意味では親の覚悟は必要かもしれません。
とはいえ、ラグビーの試合では、軽い脳しんとうで本人がいくら大丈夫だと言っても、一定の時間は試合に出られないルールなどがあり、直接体をぶつけあう分、安全には配慮されてるようです。
子供のラグビーの習い事は、具体的にどんなことをするのでしょうか。
今回は、息子さんを小学3年生から小学6年生までの3年間ラグビースクールに通わせた経験を持つ関西在住のりぃさん(40代)にお話を伺いました。
- どうしてお子さんにラグビーを習わせようと思いましたか?
りぃさん:「夫が中学高校の部活動でラグビーをしていました。夫によると、ラグビーは走るのが早い子、力がある子などそれぞれに向いたポジションがあるから、どんな子でも楽しめるスポーツだそう。
息子が小さいころ、幼稚園のカリキュラム内でサッカー教室があり、幼児の大会にも参加したことがありました。とても楽しそうだったのですが、試合中はあまりボールをけることがなく、不思議に思って本人に聞いてみたところ「みんなが蹴ってるのに無理やり取ったら悪いと思って」と言うのです。
この経験から、うちの息子はサッカーやバスケットボールのように自分から前に出ないといけないスポーツは向いていないだろうと判断。そんな息子でもラグビーなら楽しめるだろうと、夫は3年生くらいから子どもにもすすめていましたが、子どもは夫からケガの話も聞いていたため、躊躇していました。
しかし、小学校の体育でタグラグビー(通常のタックルがなく、タックル代わりに腰に付けた帯を取るルールのラグビー)をしたときに、ポジションや作戦を考えたりするのがおもしろく感じたようで、4年生からラグビースクールに通うようになりました。」
- どんなラグビースクールに通わせましたか?
りぃさん:「うちの息子は、市内で活動している少年ラグビースクールに所属していました。スポーツ少年団ではなく、入会にあたって地域等の制限はありません。監督やコーチは男女とも歓迎とのことでしたが、息子が活動していた時は男子のみでした。(練習試合では女子のいるチームもありました。)
30年以上続く歴史あるスクールで、コーチの中にはこのスクールの卒業生という方も。
少年ラグビーでも日本ラグビーフットボール協会に登録するようで、毎年顔写真付きの登録カードが交付されていました。日本代表チームと同じ桜のマークが入っているので、子どもが喜んでいました。」
- 子供のラグビーの習い事は、具体的にどんなことをするのでしょうか?
りぃさん:「息子の所属していたラグビースクールでは、通常の練習として、走り込み・パス回し・タックル・スクラムなどを行っていました。ラグビーのルールは少し難しいので、試合でのポジションやスクラム、パスの回し方などは、コーチがその都度声をかけてくださいました。
練習は1ヶ月で3~4回、1回につき2~3時間程度。公民館を借りて、自分たちの練習試合や代表チームの試合の様子などのビデオを見て説明を受けることもありました。
マイナースポーツなためか、とにかく子ども達がラグビーを好きになるような指導でした。監督がとてもおだやかな方で、注意はされても大声で怒鳴られるようなことは一度もなかったです。
子どもたちに「One for all,all for one.」( 一人はみんなのために、みんなは一人のために)や「ノーサイド」(試合が終わったら敵味方関係なく、ラグビーを愛する仲間同士)というラグビー精神を繰り返し語りかけてくださっていました。
勝つことより楽しむことを重視していたため、なかなか試合には勝てませんでしたが、チームのほとんどの子が小学校卒業まで続けていたのは、監督やコーチの指導のおかげだと思います。」
- ラグビーの試合や、練習以外の活動について教えてください。
りぃさん:「公式の大会は年1~2回。その他に練習試合や交流会がありました。交流会は小学生~高学生のチームが同じ場所で練習や親善試合をし、一緒に豚汁やおにぎり、ぜんざいを食べるというもので、子どももとても楽しみにしていました。大学生と一緒の交流会もありました。」
こういった年齢を超えた取り組みは、競技人口が少ないマイナースポーツのラグビーならではなのかなと思っています。また、年に1回だけですが、ラグビーのトップリーグ(ヤマハやトヨタなどプロチーム)観戦があり、選手入場のエスコートキッズをさせていただいたこともあります。」
ラグビーは、走るのが早くて素早い子はもちろん、一般的な球技ではなかなか活躍できない、体の大きな気は優しくて力持ちタイプの子が、力を発揮できるスポーツです。
自分から前に出ていく必要があるサッカーや、器用さの必要な野球には向いていない子でも、ラグビーでは活躍できるポジションがあります。そういった意味で、特にラグビーの適性(向き不向き)はないと言えるでしょう。
男女別でいうと、やはりラグビーを習うのは男の子が多く、ラグビースクール側が「男女問わず歓迎」としていても実際に習っているのは男の子ばかりというケースも。女の子が在籍しているチームもありますが、もともとがマイナースポーツなので、スクールを探すのに多少苦労するかもしれません。
子供にラグビーを習わせるにあたって、気になるのは子供の上達ぶりではないでしょうか。前述のりぃさんに、子供のラグビーの習い事の上達ぶりについてきいてみました。
りぃさん:「最初はタックルの練習でも思い切りぶつかることができなかったのですが、すぐにできるように上達しました。走るのは遅かったけれど、それぞれの子にあうポジションがあるため、比較して気になることはありませんでした。(みんなが同じことを同じように上達する必要はないため。)
試合中、パスが取れずに「落とすなよ!」など、あるチームメイトに文句を言われイヤな気持になることはあったようですが、監督やコーチが”勝つことよりチーム全体で得点すること”を重視していたので、深い悩みにはならなかったようです。
学校が休みでゆっくりしていた土曜日の午前中にラグビースクールに行かなければならないのが、時々面倒だったようですが、行けば楽しく、タックルなど全力で体を動かすのが気持ちよかったらしく、やめたいとは言いませんでした。」
子供のラグビーの習い事の月謝は、スクールによりますが、1ヶ月ごとの月謝ではなく、登録費やスポーツ安全協会保険料等を含む年会費として集金しているところが多いようです。
年会費制の場合は年1~2万程度、月謝の場合は月1,000円未満~2,000円程度と良心的。これは、多くのラグビースクールが民間の(営利目的の)スクールではなく、監督やコーチがボランティアで指導をしているからでしょう。
前述のりぃさんに、子供のラグビーの習い事の月謝とかかるお金について伺いました。
りぃさん:「家の子どもが通っていたラグビースクールは、市内で活動しているラグビースクールで、月3~4回(1回2~3時間)の練習があり、登録料として年間1万円、その他、夏のキャンプや年1回程度の遠征で、2000~3000円がかかりました。。
用具用品に関して、必ず必要なものはスパイクシューズです。ラグビー専用のものもあるようですが、小学生はサッカーシューズでOKでした。金額は4,000円くらいだったと思います。成長期だったので5~6足必要になりましたが、半分くらいはサッカーをしていた私の姉の子どもたちのお下がりがありました。
練習用のウエアは自由だったので、スポーツ用品店の安いウエアですませました。
他には試合用に色指定されたの半ズボンとハイソックス(サッカー用のストッキング)を購入。色指定のみでしたし、練習用のものを使いました。試合用のユニフォーム(ラガーシャツ)と頭を守るヘッドギアは貸与です。
必ず必要というわけではありませんが、自宅用のラグビーボール(4,000円程度)は購入しました。」
子供のラグビーの習い事の親の負担はどの程度なのでしょうか。子供のラグビーの習い事の親の負担について、前述のりぃさんに聞いてみました。
りぃさん:「普段の練習の親の負担は送迎のみで、負担に感じたことはありません。観戦用のテントや敷物などは6年生の保護者が持ち回りで預かっていましたが、練習用のボールや用具は監督やコーチが用意していました。
試合の時は、持ち回りででスポーツドリンクを購入しました。他には気づいた人がハーフタイムに飲み物(各自の水筒)をまとめて持っていったり、少なくなっていたら補給するくらいでした。
自宅での特別な練習はなく、ときどき家族でパスの練習をする程度。子供にラグビーを習わせるにあたって、親の負担はそれほど心配しなくてよいと思います。もちろん、スクールによっても異なるので、見学の際に確認してみることをおすすめします。」
子供にラグビーを習わせている(いた)ママに「ラグビーを習わせて良かったこと」を聞きました。
「小学生のころはのんびりタイプで、ドラえもんののび太くんのような感じのある子でしたが、ラグビーで体を鍛えることで自信や余裕を持てるようになりました。
ジャイアンタイプの同級生にからかわれても「あの子、タックルしたら、たぶん倒れるなぁ。びっくりするだろうなぁ」など、あまり気にならなくなったようです。」
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「うちの子どもは小学校でラグビーをやめてしまいましたが、偶然ラグビーの強い高校に進学したため、高校の先輩や同級生が花園(高校ラグビー全国大会)に出場しています。
ラグビーを習っていたのは小学生の頃だけなのに、ラグビー経験者でルールを分かっているというだけで、ラグビー部の同級生からとても喜ばれたり、入部を誘われたりするそうです。(強すぎて入れるわけないと言っていますが…)
中学の部活も文化部でスポーツ全般にあまり興味がない子ですが、ラグビーの試合だけは面白いらしく、時々見ています。興味の幅が広がったという意味でもラグビースクールに通っていてよかったと思います。」
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今回お子さんのラグビーの習い事について回答してくれたりぃさんに、「子供にラグビーを習わせようかな?」と考えている親御さんへのメッセージをいただきました。
りぃさん:「ラグビーは日本代表チームの健闘で注目されましたが、他の球技と比べると競技人口が少なく、ラグビー部のある中学高校も減少しているのが現状です。
でも、もしも近くでラグビーが習えるようなら、ぜひ体験してみてほしいです! 特に気が優しくて力持ちタイプのお子さんでしたら、びっくりするほどイキイキとした表情を見せてくれると思います。
反対に、なんにでも突進していくようなタイプのお子さんも、自分一人では得点できないことを知り、「One for all,all for one. 」(一人はみんなのために、みんなは一人のために)のラグビー精神が身につくと思います。
うちの夫はラグビー経験者ですが、私自身はもともと全く興味がありませんでした。でも、子どもの試合を見に行くうちに、何となくですがルールも分かるようになり、試合を見るのがとても楽しいです。
できれば子どもの頃、私自身がラグビーをしたかったと思うほど、本当におすすめのスポーツです。」