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子供が習い事にやる気がないのが悩み

子供が習い事にやる気がないのが悩み

子供がやりたいと言って始めた習い事なのに、最近やる気がない様子…。そんな悩みに「子供のやる気を引き出す方法」「子供のやる気をダウンさせるNGな親の言動」を解説。

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子供が習い事に対してやる気がないのはなぜ?

子供が習い事にやる気がないのが悩み

「習い始めたら子供は頑張るはず」は親のエゴ。子供のやる気には波があるのが普通です。

「子供がどうしてもやりたいというから習わせてあげたのに、最近全然やる気がなくて……。」

「習い事を始めたばかりのころの子供のやる気はどこにいっちゃったの?」

子供の習い事に関する親の悩みのトップ3に入るであろう「子供のやる気がない」問題。

習い事の教室に行くのも何だかつまらなそうで、家でもさっぱり練習をしないわが子を見ると、親としては、お金をかけて用具用品を揃え、月謝を支払い、送迎などの負担もこなしているだけに、つい「あなたが習いたいって言ったんじゃない!」と言いたくもなりますね。

しかし、子供のやる気には波があるのが普通です。一般的には、子供は習い事を始めたばかりのころは未知なるものへの期待感や、新しい環境に一種の高揚感を覚え、やる気に満ち満ちていることが多いようです。

さらに、習い事を始めた最初の時期は、もともとがゼロだっただけに技能・技術の上達も目に見えて実感しやすく、子供自身ががんばったことに対する手ごたえを感じやすいと言えます。

しかし、習い事を始めて数か月~半年経つころに、子供の習い事に対するやる気がなくなる時期が訪れます。もちろん、そんな時期が訪れることなく、ずっとやる気を維持できる子もいるかもしれません。しかしそれはごく少数派で、親が「最初のあのやる気はなんだったの?」と思うほどやる気がなくなってしまう子供は少なくありませんし、中には「習い事に行きたくない」と言い出すケースも。

つまり、「子供が習い事に対してやる気がない」状態がやってくるのは、必然ともいえます。「習い事を始めたら子供は頑張るはず、頑張り続けるはず。」は、親のエゴ。

では、習い事に対してやる気のない子供は放っておくしかないのでしょうか。そんなことはありません。子供、特に幼児から小学校低学年くらいまでの低年齢の子供のやる気は、親次第でUPもDOWNもするのです。

以下、「子供のやる気を引き出す方法」「子供のやる気をダウンさせるNGな親の言動」について解説します。

  1. 子供の習い事のやる気を引き出す方法
  2. 子供のやる気をダウンさせるNGな親の言動

子供の習い事のやる気を引き出す方法

子供のやる気を引き出す方法は、やる気がなくなっている理由によって異なります。

子供にやる気を持って習い事に取り組ませるには、いちばん最初の段階、つまり教室選び先生選びがポイント。親が子供といっしょに見学や体験に行き、「この習い事なら(この教室なら)うちの子は楽しんで通えそう。」「子供がのびのびやれそう。」と思える教室を選ぶことで、その後の習い事の継続が楽になります。

とはいえ、このページを読んでくださっている方は、これから子供の習い事を選ぶ方よりも、すでにスタートしている子供の習い事について、「うちの子、やる気がないみたいで……。」と悩みを持っている方が多いことでしょう。

その場合、子供が何にひっかかっているのか、何が子供のやる気をなくしているのかを見極めることが大切。



習い事そのものがいやではない場合

習い事そのもの(ピアノ、スイミング、ダンス…)が嫌になったのではなく、先生との相性、教室のほかの子供との人間関係などがネックになっている場合は、同じ習い事で先生を変えてみる、教室を変えてみる、曜日を変えてみる、時間帯を変えてみる、などが功を奏することがあります。

特に幼児~小学校低学年くらいの子供は、同じ習い事教室のお友達との関係や雰囲気など、まわりの環境によってやる気が出たり、やる気をなくしたりすることは珍しくありません。
「あの先生が好き」という理由だけでやる気が出ることも!

習い事そのものを辞めたり変えたりするのではなく、同じ習い事で環境を少し変えるだけで、子供のやる気を引き出すことができる場合もあることを、一つの方法として覚えておきましょう。



習い事そのものにやる気がない場合

始めた当初はやる気に満ち溢れていたのに、最近どうもやる気をなくしているみたい……。その理由が先生や教室など環境にない場合は、子供がその習い事に対して達成感を覚えにくくなっている可能性があります。

どんな習い事であれ、うまくなる(技術・技能を上達させる)ためには、目標を設定し、それに向かって努力していくことが欠かせません。しかし、目標を高く設定しすぎることでなかなかそのハードルを越えられず、達成感を得られないまま、練習やレッスンやルーティン(なんとなくやる作業)になってしまうケースも。

「うまくできなくても楽しいから頑張ることができる」状態になっていればよいのですが、子供はまわりの子供と自分を比較してしまい(〇〇ちゃんみたいにうまくできない…等)、相対的な評価を気にするものです。

レベルの近いライバルの存在は子供のやる気にもつながりますが、ほかの子供と比べて自己評価が低くなっていたり、達成感を覚えられずにいるようであれば、「過去の自分よりはこんなにうまくなっている、こんなにできることが増えている」という部分に目を向けさせてあげると良いでしょう。

「努力する⇒うまくなる⇒達成感を得られる⇒もっと努力しようと思う」

この繰り返しが、子供が習い事に対してやる気を出すためには必要不可欠。もしお子さんが習い事で達成感を覚えにくくなっているようであれば、子供が設定しているハードルを低くするような声掛けをする、子供自身が気付いていない「できるようになったこと」にスポットを当てる、などの方法がおすすめです。

特に小さなお子さんの場合は、大好きなママ・パパが褒めてくれること、応援してくれること、励ましてくれることがやる気を引き出す方法として有効。

その際に、「(あなたは)すごいね。よくやっているね。」という声掛けもOKですが、「(私は)楽しそうにプレイしているあなたを見るのが嬉しい。(私は)あなたの演奏を聞くのが(踊りを見るのが)好き。(私は)こないだの試合には興奮/感動した。」という声掛けもおすすめ。

これは「I(アイ)メッセージ」と呼ばれるもので、主語を相手ではなく自分にして伝えるメッセージのことです。「すごいね。」「よくできたね。」が上から目線になってしまいやすいのに対して、「私は嬉しい。」というI(アイ)メッセージは、より子供に寄り添うことができ、子供自身に「自分は大好きなお母さんを喜ばせることができる存在だ」という自己肯定感を持たせることができます。

もう少し子供の年齢が上がった場合(小学校高学年~中学生)は、「すごいね。」という言葉がしらじらしく聞こえてしまう可能性もあるので、このI(アイ)メッセージが特におすすめ。盛大な応援でなくとも、「ちゃんと見ているよ。」という励ましや寄り添いが、子供のやる気を引き出すことにつながります。


習い事が多すぎて疲れている場合

一つの習い事の練習日(練習回数)が多かったり、練習時間が長すぎる場合、あるいは複数の習い事をかけもちしている場合、子供が習い事に対してやる気がないのは、単純に「疲れているから」かもしれません。

幼児から小学校低学年くらいの子供の場合は、そもそも体力もまだ低く、集中力が持続する時間も短めです。外遊びなら平気で半日くらい走り回っているとしても、やはり習い事となると自由きままにふるまうことができません。長時間練習をする・レッスンを受けるには、基礎体力・集中力が必要なのです。

今の習い事が自分の子供にとってハードすぎるのではないかを考え、観察し、もし子供が疲れからくるやる気の枯渇に陥っているのであれば、習い事の数を減らす、回数や時間を減らすなどの対応を考えてみましょう。

やめないまでも、「いったんお休みする」「ペースダウンする」ことで、再び子供がやる気を出すようになるケースもあります。おやすみや休会など、習い事の教室・先生に相談してみるのもよいかもしれません。

「その習い事自体は好きなようだけど、楽しんでいるように見えない、できるはずのことができず小さなミスが目立つ。」というのは、キャパオーバーのひとつのサインなので、子供をよく観察することが大切です。


子供のやる気をダウンさせるNGな親の言動

ここまで子供がやる気をなくしている理由別「子供のやる気を引き出す方法」をまとめてみましたが、今度は反対に「子供のやる気をダウンさせるNGな親の言動」を紹介します。

・ 習い事を嫌がったり、行きたがらないときに、「そんなにやりたくないならやめなさい!」と言う。

・「あなたが習いたいと言ったから習わせてあげているのに!」と責める。

・「そんなだからちっとも上達しないのよ。」と子供が反論できないことを言う。

・「〇〇ちゃんは一生懸命やっているのに。」と人と比べる。

・「この習い事にいったいいくらかかっていると思うの!」と金銭的なことを持ち出す。

・「あなたには向いてないのかもしれないね。」と子供の自信を失くすジャッジをする。

・「お父さんに言いつけるからね。」と子供に罪悪感を持たせるようなことを言う。

こうしたイヤミのようなことを言いたくなるのは、やはり子供に習い事へのやる気を出してほしい、がんばってほしい、上達してほしいという親心があからでしょう。

つい言いたくなってしまう言葉かもしれませんが、こうした言動がよい結果につながることはありません。

感情的になってしまったときは、一瞬立ち止まって、「この言葉を言うことで子供のやる気を引き出せるのか」「これって子供のやる気をダウンさせるNGワードじゃない?」と考えてみましょう。

親が思っている以上に「親の態度や言動」は子供のやる気に影響を与えるものなのです。


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