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親子で一緒に習い事を楽しむ・学ぶ

親子で一緒に習い事を楽しむ・学ぶ方法を紹介します

習い事は子供だけのためのものではありません。習い事活用術として、親子で一緒に習い事を楽しむ・学ぶことで、技術技能の習得はもちろん、同じ楽しさ・喜びを共有し、コミュニケーションが深まり、より豊かな親子関係が実現します。

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親子で一緒に習い事を楽しむ・学ぶ

 親子で一緒に習い事を楽しむ・学ぶ

習い事を、子供だけのためのものだと思っていませんか。

習い事は、技術技能の修得、体力づくりや運動能力の向上、心の成長など、子供にとって有益なことが多いもの。しかし、習い事を活用することで、子供だけでなく、親にとってもメリットがあります。

習い事の活用術のひとつとして提案したいのが、親子で一緒に習い事を楽しむ・学ぶこと。

このページでは、親子で一緒に習い事をするのがおすすめな理由、親子で一緒に習い事を楽しむ・学ぶ3つの方法、そして、大人が学ぶ算数教室を主宰している森万見子さんにきく「親子で学ぶ」「親が子供のために&自分の楽しみのために学ぶ」ことについてのお話を紹介します。

【このページの目次】

親子で一緒に習い事をするのがおすすめな理由

親子で一緒に習い事をするのがおすすめな理由

親子で一緒に習い事をすることがおすすめな理由は、何といっても親と子が習い事を通して濃密に関わることができ、コミュニケーションが深まるから。親と子の関係は一生続くものですが、濃密に関わり合えるのは(個人差はありますが)せいぜい小学校卒業くらいまでではないでしょうか。

親が「子供の習い事は子供の成長のためのもの」と切り離さずに、能動的・積極的に関わることで、子供は「お父さん/お母さんは自分が習っていることに興味を持ってくれている!」と喜びを感じます。

子供にとって、自分がやっていることを親が肯定・応援・理解してくれることは、大きなパワーとなり、自信につながります。小さな子供は「お父さんお母さん、見てみて、すごいでしょ!」と全身でアピールしますし、もう少し大きくなった子供は、多少照れるかもしれませんが、やはり嬉しいのです。

もちろん、親子で一緒に習い事をすることで、親子共通の話題が増え、会話も盛り上がるでしょう。

そして、親子で一緒に習い事をすることで、子供は家庭とは違う親の姿を見て、「僕(私)のお父さん/お母さんってすごい。かっこいい!」と思うことができます。

子供のサッカーの習い事

たとえ運動が得意でないお父さんでも、小学1年生の子供よりは野球もサッカーも上手にできるでしょう。ただ「がんばってやれ」というのではなく、実際にやる姿を見せるのも教育のひとつ。

また、上手でなくても、親が習い事に興味を持って取り組む姿、地道に練習する姿、諦めずにがんばりできなかったことをできるようになる姿、さらには人生を楽しむ姿勢を見せることで、子供にきっと何かを伝えることができるでしょう。

以上のようなことが、親子で一緒に習い事をするのがおすすめな理由です。

では、実際に親子で一緒に習い事を楽しむ・学ぶには、どんな方法があるのでしょうか。

親子で一緒に習い事を楽しむ・学ぶ3つの方法

親子で一緒に習い事を楽しむ・学ぶのには、大きくわけて3つの方法があります。

赤ちゃんとママの親子

(1) 親が乳幼児のサポートをして一緒に習い事をする

これは、親(お母さん)と子供(0歳~乳幼児)が一緒にひとつの習い事をする方法です。

ベビースイミング、ファーストサイン・ベビーサイン、ベビーマッサージ、ママ&ベビーヨガ、ベビーリトミック、ベビー英会話などの習い事があり、いずれも親(ママ)が主体となります。

0歳の赤ちゃんに習い事が必要かどうかはさまざまな意見があると思いますが、「ママが赤ちゃんとたくさんスキンシップできる」「同じ年代の子供を持つママ友ができる」などのメリットも。

「〇〇のために」と達成目標を掲げるのではなく、「一緒に過ごす時間を楽しむ習い事」としてとらえることができるかどうかが、この方法のポイントといえそうです。

(2) 実際に習い事をするのは子供だが、親が裏方でどっぷり関わる

これは、スポーツ少年団バレエ・ダンスの習い事のように、実際にその習い事をするのは子供でも、親が裏方としてどっぷり関わる方法です。

スポーツ少年団やバレエ、一部のダンスなどは、送迎だけでなく、さまざまな部分で親のサポートなしには成立しません。

筆者の子供も6年間スポーツ少年団に入っていましたが、土日祝日はすべてスポ少に費やしたと言っても過言ではないほど、生活がスポ少一色になりました。わが家の場合はソフトボールのスポ少でしたが、ソフトボールのルールも知らなかった筆者が、スコアを書けるようになったほどです。

また、娘さんにバレエを習わせている友人も、衣装づくりからメイクなどの裏方を一手に引き受け、マネージャーのような状態だそうです。

親としては確かに大変な部分もあるのですが、子供がいきいきと一つのことに夢中になって取り組んでいる様子を間近で見、サポートできることは、大きな喜びとやりがいでもあります。

一定の期間、親が裏方として子供の習い事にどっぷり関わり、困難や喜びや達成感をともに味わうのも、親子で一緒に習い事を楽しむ一つの方法と言えるでしょう。

ただし、この方法の場合、親が自分の過去の夢をわが子に投影しないことが重要なポイント。

「自分は子供のときバレエを習いたくても習えなかったから、わが子にはバレエで輝いてほしい」、「自分はピアニストになれなかったけれど、わが子にはピアニストになってほしい」などは要注意。

わが子は自分の代わりではないし、大きすぎる期待は子供にとって枷や重圧になりかねません。

大人のフラダンスと子供のフラダンス(キッズフラ)の習い事

(3) 親子がそれぞれ(別のクラスで)同じ種類の習い事をする

これは、親と子供がそれぞれ自分のレベルで同じ種類の習い事をする方法です。

たとえば、ピアノの習い事は、始める年齢・目標・レベルは異なっても、同じピアノという楽器を親子でそれぞれ楽しむことができます。レッスンは別でも、同じ先生に習うこともできるかもしれません。

また、フラダンスなど年配になっても続けられるダンスは、子供はキッズフラ(ケイキクラス)、大人は大人のクラスに参加して、それぞれの立場でフラを楽しむことができるでしょう。(実際に、わが子のキッズフラの習い事をきっかけに、大人クラスでフラダンスを始めるママも多いのだとか。)

また、競技かるたの習い事も、年齢・性別関係なく対戦ができるという理由で、親と子がそれぞれ取り組むことができるでしょう。この場合は自宅で一緒に練習ができるのもメリットです。

大人の習い事というと、役に立つ学び、資格取得のための学び、就職や転職などキャリアアップ&収入アップのための学びのイメージが強いかもしれませんが、「楽しみとしての学び」はあってよいはず。

子供と一緒に何かを楽しみながら習い、学ぶことで、体験を共有することができます。子供はどんどん成長し、親離れをしていきますが、習い事という共通項を持つことで、親子が形を変えつつ関わり合っていくことができるのです。

親と子が向き合いすぎると息苦しいこともありますが、横に並んで、あるいは前後の立ち位置で、同じ方向を向いて歩いていくことができたら、より豊かな親子関係が実現すると思いませんか。

そして、ときには「子供に教えるために親が習い事をする」のもよいでしょう。

親も、子供のために&自分の楽しみのために学ぼう!

大人のための算数教室「大人塾」

ここまで、親子で一緒に習い事をするのがおすすめな理由と、親子で一緒に習い事を楽しむ・学ぶ3つの方法を紹介してきましたが、最後に、大人が子供のために&自分の楽しみのために学ぶことについて、大人のための算数教室「大人塾」を主宰している森万見子さんにお話を伺いました。

- ”算数”と言うと小学生の子供のためのものという印象を受けますが、大人のための算数教室とはいったいどんなものなのでしょうか?

大人のための算数教室「大人塾」主催の森万見子さん森さん:「そうですね、算数というと、子供のための学問(教科)という印象が強いかもしれません。でも、私が主宰する大人のための算数教室『大人塾』は、大人のための算数教室。

どちらかといえば算数が苦手という人のための教室で、「小学校の算数から、イチからやり直したい!」「数字に強くなりたい」「就職・転職・就職試験で数学が必要になった」という20歳以上の大人が、日々楽しく、ちょっと苦しく、算数を学んでいます。

始動人数は年間200名以上、これまで合計700名以上。数学が苦手な人からも『数学アレルギーが治った!』と喜びの声をたくさんいただいています。

教室は東京都新宿区にありますが、通信講座もあり、遠方の方や海外在住の方も受講可能です。」

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- 親子で一緒にできる習い事はいろいろあると思いますが、なぜ”算数”だったのでしょうか?

大人のための算数教室「大人塾」主催の森万見子さん森さん:「算数に苦手意識を持っている方は、算数を「小難しくてつまらないもの」「受験に必要だから仕方なくやるもの」と思うかもしれません。でも、私は算数が大好きなんです。

私はこれまで小学校、小学校編入、中学校、高校、高校編入、高卒認定(当時は大検)、大学と様々な受験を経験してきました。成績は中程度でしたが、算数・数学だけはよくできました。

それは、人生で2回、算数のよい先生に出会あっているから。実は、その先生に出会う前は、算数の成績はどん底だったんですよ。

算数は、誰に教わるかがとても大きい学問。楽しそうに教えてもらえれば楽しくなるし、楽しくない人に教えてもらうと一気に嫌いになる。特に、中学受験を迎えて、算数が嫌いになる小学生は多いです。

その原因として、算数はつまづくと先に進めない(前の単元が分からないと次の単元も理解できない)うえ、自分のペースで学ぶ必要があるから(論理的思考力が入るから)です。

もし、子どもが算数でつまづいても、学校は面倒をほとんど見ません。塾も、個別でなければ先に進むでしょう。そのときに、親は子どもができないことを責めて、学校・塾と同じ進度を目指してはいけないんです。

いちばんよいのは、少し簡単かなと思うところからやり直すこと。そうすることで、算数上達に近くなります。そのときに必要なのが親の力です。

そもそも、勉強って楽しいものなんです。それなのに、いつの間にやら「やらされている」感が強くなり、中学受験すらも「コレが終わったら勉強しなくて済むから」というモチベーションを持ってしまう子もいます。

私自身は、受験大好き人間です。受験は怠惰な自分を勉強させるきっかけであり、もし受験がなかったらやらないでしょうから、結構楽しんで受験勉強をしていました。でも、受験によって勉強が嫌いになってしまい、中学受験をピークにどんどんできなくなる子もいるのが実情。

この差は、中学受験を楽しめたかどうかによるのではないかと思います。

もちろん、勉強は大変で辛いことも多いですが、分かる・できる・広がる楽しみを努力でつかみ、何事にも代えがたい経験を得ることができます。そして、それを楽しませてくれるのは教える人

その教える人の中に先生と親が含まれます。正直、いい先生に当たるかどうかは運次第。運が良ければいい先生に当たるけれど、運が悪ければ、算数は苦手になるわけです。

だからこそ、そこは親に算数を楽しんでもらい、楽しそうに子どもに答えて欲しいと思うのです。

買い物の時、お料理の時、すべてが算数です。算数は生活。その算数を再発見してもらいたくて、大人塾の小学生算数コースをつくりました。」

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- 現在、大人のための算数教室に通っている人はどんな人なのでしょうか?

大人のための算数教室「大人塾」主催の森万見子さん森さん:「大人塾に通っている人の多くは、転職、昇格試験、正社員登用などのSPI試験対策ですが、75歳の女性や、小学生のお父さん2名・お母さん2名も通われています。

上の子の受験を失敗したという方、自分が算数が苦手なので、娘に馬鹿にされたくないという方。お母さん2名は、娘にきかれたときに答えられるようにとのこと。

個別指導なので、他の人のペースに合わせなくてすむところが良いポイント。自分のペースで進められますし、お子さんが学校へ行っている間や、空いていれば会社帰りに学ぶことも可能です。」

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- 森さんが大人塾を通して森さんが目指しているものは何でしょうか?

大人のための算数教室「大人塾」主催の森万見子さん森さん:「大人塾では、何のために算数を勉強しなくてはいけないのかと聞かれたときに、『だって楽しいじゃない』『身の回りが算数よ』といえるお父さん、お母さんを生み出すことを目指しています。

自信がない方は、自信をつけて笑顔で子どもと算数の話ができるように。自信がある方は、普段当たり前すぎて気づかない身の回りの算数の話を子どもとできるように。

大人塾には多くの大人が通っていますが、数学が苦手な方が多いです。大人塾は、算数に苦手意識を感じている人に、『算数ってたのしいよ!』と声を大にして言いたい、そして、『私の趣味は算数よ!』という大人を増やしたいと思っています。」

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「勉強する大人を増やすことで、勉強を楽しむ子供を増やしたい」……森さんの言葉から、そんな想いがひしひしと伝わってきました。

習い事は決して子供だけのためのものではありません。さまざまな関わり方がありますが、親子で一緒に習うこと学ぶことを楽しめたら、親も子もより豊かな人生を送れるのではないでしょうか。



 【参考】 大人のための算数教室「大人塾」
住所:東京都新宿区高田馬場3-3-1 ユニオン駅前ビル2F
電話:03-3368-6371

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