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子供の習い事は何歳から始めるのがいい?

子供の習い事は何歳から始めるのがいい?

子供の習い事はいつから、何歳から始めるのがいい? 習い事を始めるなら早い方がいいの? 教育系大学出身で、教育・発達・子育ての専門知識を持つ筆者が子供の習い事を始める年齢について解説します。

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子供の習い事は何歳から始めるのがいい?

子供の習い事は何歳から始めるのがいい?

始め時がつかみにくい子供の習い事。実際は何歳ごろから始めるのがいい?

子供の習い事は何歳から始めるのがいい?

最近は「早期教育」という言葉が謳われて、早い段階から習い事をさせるご家庭も少なくありません。中には、赤ちゃんの頃から通わせているという声もちらほら聞こえてきて、びっくりしてしまいます。

あまりに小さいうちから習い事を始めると親のフォローが大変になることもあるし、かといって「まだ大丈夫」と油断していると、周りの子たちはもう習い事を始めていて、わが子が出遅れたようで、焦ってしまうこともあります。始め時が掴みにくいのが、習い事選びの難しいところでもありますよね。

実際は、子供の習い事はいつ(何歳ごろ)から始めるのが良いのでしょうか。

このページでは、教育系大学出身で、教育・発達・子育ての専門知識を持つ筆者が、子供の習い事を始める年齢について、詳しく解説していきます。

  1. 子供の習い事選びは何歳から?
  2. 習い事を始めるタイミングは早いほうがいい?
  3. 習い事の始め時、早い・遅いメリットとデメリット
  4. その時の子どもの状況と習い事との相性を見極めて、時期を決めよう!

子供の習い事選びは何歳から?

言葉もしっかりしてきて、基本的なやりとりが成立する3歳前後から習い事を始める家庭が多め。

「そろそろうちの子ども何か習い事を……。」と思うようになるのは、3歳前後からが多いのではないでしょうか?

3歳といえば、イヤイヤ期が一段落し、言葉もしっかりしてきて、基本的なやりとりが成立してくる時期。幼稚園入園を来年に控えたり、プレスクールが始まったりと、集団生活に慣れてもらう意味で習い事を始めさせる家庭もあります。

他者とのかかわりを覚え、社会性が徐々に身につき出すので、親から少々離れて過ごしても平気になる時期でもありますね。こうした我が子の成長を感じ、そろそろかなと考え出すご家庭が多いようです。

また、幼稚園や保育園に通い出したのをきっかけに、「あそこの習い事はいいよ。」「○○ちゃんも通っているんだって。」など、周りのコミュニティの評判を聞いて、習い事選びを意識し始めるご家庭も多いです。

集団生活に入ると、子ども側も親と離れて過ごすことに慣れてくるので、始めやすいタイミングです。

例外的に、ベビークラスやプレクラスのようにママといっしょの参加を前提とした習い事の場合は、そのクラスの存在を知った時点から検討される場合が多いかもしれません。

習い事を始めるタイミングは早いほうがいい?

早くに習い始めれば、周りの同年齢の子よりも早く習得できる可能性も広がります。とはいえ、闇雲に何でも早く始めれば良いのではないようです。

子供の習い事 スイミング

スポーツで早く始めた方が良い種目とは

子どもの発達に詳しいスポーツインストラクターに聞いた話では、基本的にスポーツの習い事は早く始めて損はないとのこと。中でも、小さい頃に始めるのにおすすめなが良いスポーツの傾向が2つあるといいます。

ひとつめは、柔軟性が必要なスポーツ。バレエや体操など、身体の柔らかさが上達の鍵となる種目は、早くに始めた方が有利だといいます。人間の身体は年齢を重ねるごとに固くなっていくので、柔らかい時に始めるとスムーズです。

もうひとつは、身体の基本的な動かし方を学べるようなスポーツ。スイミング(水泳)が代表的です。基本的な身体の動かし方が身についていると、本人の意思でやってみたいと思えるスポーツができたとき時に、その種目に応用が利いて上達しやすくなります。

小さい頃には将来の下地作りという考えで、汎用性の高いスポーツにトライさせておくのも良いかもしれませんね。

子供のピアノの習い事

耳の良さと楽器の習得は別

よく「音楽はなるべく早期に始めよう!」などと言われ、天才音楽家が「●歳から始めた!」と世間で注目されているのを見ると、「音楽系の習い事は特に急いで始めなきゃ!」と焦ってしまいませんか?

確かに、幼少期は聴力が優れていると指摘されていて、音感やリズム感をつけるにはなるべく小さいうちから音や音楽に触れておくと良いと言われます。ただ、注意しておきたいのは、あまりに身体や身体機能が未発達だと、楽器自体を扱えないという点。

例えば、トランペットなど管楽器などは肺活量が伴って初めて音が出ますし、ピアノも5~6歳でやっとしっかりと鍵盤をつかめるようになります。バイオリンも子どもに合わせたサイズを購入するとはいえ、身体が小さいと重量感があって大変そうです。

つまり、焦って低年齢のうちから楽器を習い始める必要はあまりなく、それよりも身体の発育や身体機能の成熟を待ちながら、普段から音やリズムに親しむ方がいいと言えるでしょう。そういう意味で、リトミックは早期に取り組むと効果的かもしれませんね。

子供の英語の習い事

語学の習い事は意見が二手に分かれる

英語やその他の言語も、早期に始めるといいとよくいわれます。特に2〜3歳は言語発達が著しい時期なので、この頃に語学を始めると母国語も外国語もスムーズに習得できるらしいのですが、実際には、専門家や経験者の間でも賛成派・反対派に意見は真っ二つに分かれます。

自然に母国語を学んでいく時期にネイティヴの発音に慣れておくと、吸収も早いでしょう。ただ、まだ日本語の言語システムが完成していないうちに、二つの言語を習得するのは、非常に難しいこと。結局どちらとも中途半端になってしまっているというケースもあります。

帰国子女のグループ200人への調査では、子どもが外国語を始める時期として0〜3歳を挙げたのは約1割にとどまり、「母国語が確立してから」という選択肢が最上位に上ったといいます。母国語と外国語を子どもに習得させなければならない帰国子女の親たちでさえも、母国語の重要性を感じているようです。

「早くに始めても、やめた途端忘れてしまった!」という費用対効果の低いパターンもあって、見極めが難しい語学系の習い事。「絶対早くに始めなければ!」と思う必要はなく、子どもの興味・関心に合わせて、モチベーションを維持できそうな時にトライしてみるのが良いのかもしれませんね。

子供の心の成長も習い事の始め時を見極めるポイント

心の成長も習い事の始め時を見極めるポイント

集団生活に入ったことのない子や引っ込み思案の子にとって、親から離れて別の場所で活動するのは、結構大きな負担になっている場合もあります。

何事も慣れが肝心で、「始めのうちは泣いていたけれど、今はへっちゃら!」となるのが通例なのですが、年齢や心の成長がその状況に適していないと、ただただ苦痛に終わってしまい、しまいには嫌いになってしまうことも。

早い段階(低年齢)から習い事を始めるとメリットもたくさんありますが、年齢や性格によっては、もう少し期間をおいて始めた方がいいこともあるでしょう。

年齢や性格は子どもひとりひとり異なり、兄弟姉妹でも同じとはいえません。従って、単に「○○の習い事は〇歳から」というアドバイスをうのみにするのではなく、だれよりも子供のそばにいる親が、その子の性格、傾向、心の成長を見て、習い事の始め時を決めるのが良さそうです。


習い事の始め時、早い・遅いメリットとデメリット

子供の習い事を早期に(低年齢で)始めるにしても、少し出遅れてしまっても、どちらにもメリット・デメリットがあります。

習い事を早期に始めるメリットとデメリット

メリット
周りの子よりも低年齢で高度なことができるようになる可能性がある。
早いうちに社会性を身につけることができる。

デメリット
発達段階や年齢にそぐわない場合がある。
始めのうちは費用対効果が得られにくい。
送り迎え・子どものケアなどに労力がかかる。

習い事の開始を急がないメリットとデメリット

メリット
本人の興味ある習い事を選択しやすい。
周りの評判などを聞いてから始められる。
l親と離れても平気場合が多い。

デメリット
早く始めた子に遅れをとりがち。
スタートの時期が違うので、親も周りと比較しがち。

その時の子どもの状況と習い事との相性を見極めて、時期を決めよう!

子供の習い事

子供の習い事は、親の方針や子どもの興味、周囲の状況などがきっかけで、やってみるかどうかを考えることが多いでしょう。

かかるお金、習い事の教室の様子、身につく能力なども検討のポイントですが、多くの情報に振り回されると、子供の習い事選びは難航しやすいもの。

習い事をいつ始めるのがよいかは、「年齢・発達段階・心の成長・お金」の4つをしっかり見極めることが大切と言えそうです。

  • その習い事を始めるのに適した年齢・発達段階か?
  • みんなより先に初めても費用は無駄にならないか?
  • 子供はその習い事の環境になじめるだけの心の成長を果たしているか?

これらの点を総合して判断し、子供本人にとってベストな習い事の始め時を選択してあげましょう。

(文章:山葵菜コウ)

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