子供の習い事ガイド ≫ 子供の習い事 絵画 音楽 ≫ 子供のピアノの習い事
子供のピアノの習い事は、今も昔も習い事の定番ともいえる、人気の習い事です。幼稚園や保育園(3~5歳)から小学校低学年にピアノを習い始める子供が多く、特に女の子に人気の習い事だと言えるでしょう。
何かひとつでも楽器ができると、その道のプロを目指さなくても、一生の趣味・特技として長く楽しむことができます。中でもピアノを弾ける子は、合唱や卒業式などの伴奏など小学校・中学校での活躍の場も多く、周囲から憧れられる存在になることもできます。
ピアノの習い事は、発表会などの舞台は華やかですが、上達には日頃の地道なレッスン、毎日の家庭での練習・おさらいが欠かせません。
子供時代にピアノを習っていたママ・パパが「自分の子供にもピアノを弾けるようになってほしい、ピアノを弾く楽しさ、音楽のすばらしさを知ってほしい」という気持ちで、子供にピアノを習わせるケースも多いようです。
反対に、「子供のころにピアノを習いたくても習わせてもらえなかったので、自分の子にはピアノを習わせたい。」「自分は楽器が何もできないので、自分の子供には楽器を演奏できるようになってほしい。」という願いを込めて、子供に習わせるケースもあります。
このページの目次
スポンサードリンク
子供にピアノを習わせるメリットや効果としては、
「ピアノを弾けると頭が良くなる」効果は昔からよく言われてきたことですが、近年、複数の脳科学者が「ピアノを弾けると頭が良くなる」理由を、根拠となるデータとともに示しています。
ピアノを弾けると頭が良くなると言われる理由には諸説ありますが、ピアノを弾くためには指・目・耳・脳をフル活用する必要があり、そのことが脳によい影響や刺激を与えるというものや、楽譜を覚えてピアノを弾くことが集中力・暗記力を高めたり、反復訓練を習慣化させるのに役立つという説もあります。
実際に中学校に入って学習面で優れている子、テストの点数や成績の良い子の中にピアノの習い事をしていた(している)子の割合は多く、「ピアノの習い事が学業面に良い効果を及ぼしている」と考えるママの体験談も多いです。
子供にピアノの習い事をさせるデメリットを強いてあげるなら、高額な初期投資(ピアノ)が要る、家にピアノの置き場所を確保する必要がある、家庭での練習が必須で、小さい子供の場合は親のサポートがかかせない、ほかの習い事(特にスポーツ・運動系)と両立する場合は、ピアノの発表会前に突き指などのけがをするリスクがあること。
また、メリット・デメリットとは言えませんが、ピアノ本体が高額なので、長子にピアノを習わせて家にピアノを買った場合、自動的に下の子の習い事がピアノになってしまう傾向があるようです。
上にも書いたように、子供のピアノの習い事は、発表会などは華やかですが、実際には日頃の地道なレッスンと家庭での練習(おさらい)が欠かせません。
最初は楽しくレッスンに通ったとしても、家での練習ができないと、なかなか上達せず、「ピアノを弾けるのって面白い、楽しい!」というところまで到達することができません。
そのため、ピアノの習い事の適正としては、毎日ピアノに向かうことができる子、コツコツと練習を続けることができる子、人と競争するのではなく「できなかったことができるようになった(弾けなかった曲が弾けるようになった)」ことを喜びとして感じられる子がピアノの習い事に向いていると言えるでしょう。
ただ、こうした性質(性格や傾向)は幼少期には見抜きにくいものですし、先天的にそうした適性がなかったとしても、ピアノの習い事をすることで、そうした性質が延ばされる可能性は十分にあります。
また、子供のピアノの習い事を始める時期は、3~4歳の早い時期が理想と言われていますが、小学校に入ってからでも決して遅いことはありません。しかし、小学校高学年になると、小さい頃からピアノを習ってきた子たちとの差がつきすぎて、ピアノを新たに始めることに対して、本人が抵抗を感じるケースも。
子供のピアノの習い事は、小学校中学年・高学年くらいになると、女の子率が高くなるため、男の子の場合、「ピアノを習っているのは女子ばかり……。」と本人が気にする傾向があるようです。(ただし、ピアノコンクールの入賞者には必ずといって良いほど男の子も含まれています。)
子供のピアノの習い事の月謝は、個別レッスンか集団レッスンかによって異なり、また年齢(学年)や、進度(ステップ)によっても異なります。
一般的な月謝の相場としては、月6,000円~8,000円程度が目安。
【参考】ヤマハ音楽レッスン
幼児クラスのグループレッスン 月額6,000円(税込)、小学生個人レッスン月額7,000円~9,000円(税込)
筆者の娘は個人のピアノ教室に通っていますが、幼稚園のときは月謝5,500円。小学生のときは6,000円、中学に入り6,500円になりました。(テキスト代含む)
ピアノの習い事には進度に合わせた教材(テキスト/楽譜)が必要ですが、月謝に教材費が含まれるピアノ教室と、含まれない(別途購入が必要)ピアノ教室があります。ピアノの習い事を検討している方は、月謝だけでなく、教材費についても確認しましょう。
月謝と教材費以外で、ピアノの習い事にかかるお金と言えば、初期費用としてピアノの購入代金がかかります。ピアノの習い事は自宅での練習が必須なので、必ず家にピアノが必要です。
アップライトピアノ(生ピアノ)と電子ピアノのどちらを買うかは住宅環境や予算によっても異なりますが、アップライトピアノ(生ピアノ)の場合は数十万円~100万円以上、電子ピアノの場合は10万円代~が目安。
「うちの子、ちゃんとピアノを続けられるかわからないし……。」といって簡易キーボードを買う人もいるようですが、できれば「88鍵あること・ぺダルがついていること・ピアノタッチであること」の3つの条件を満たしたピアノ(電子ピアノ)を選ぶのがおすすめ。
月謝、教材、ピアノのほか、発表会やコンクールの参加費(エントリー料)として数千円~1万円程度が年に1回程度かかるピアノ教室もあります。お金はかかりますが、子供の日ごろの練習の成果を発揮できる晴れ舞台なので、本人が出たいのであれば親としては出させてあげたいもの。
子供のピアノの習い事には、月謝、初期費用(ピアノ本体)のほか、こうした発表会やコンクールの参加費用がかかることを頭に入れておきましょう。
スポンサードリンク
子供のピアノの習い事の親の負担は、金銭的負担(月謝、ピアノ購入代金)のほかに、幼稚園・保育園~小学校低学年の子供の場合、親が横について練習に付き合う時間的な負担があります。
共働きの家庭など、親が忙しいとなかなか毎日の練習につきあうのは大変かもしれませんが、家事をしながらなどでもそばにいて「聴いてあげる」だけでも子供のやる気につながることでしょう。
よく聞かれるのが「自分(親)がピアノを弾けないから、子供に教えることができないけれど、大丈夫?」という質問。
親がピアノを弾けなくても、子供がピアノを習い、上達することに何の問題もありません。
もちろん、親がピアノを弾くことができれば、適切なアドバイスや感想を与えることができ、有利でしょう。
しかし、ピアノ経験者の親からよく聞かれる言葉が「どうして自分の子供が(こんな簡単なことが)できないのかイライラする。」「これくらいできてほしいという気持ちから理想が高くなってしまい、ついダメ出しをしてしまって素直に褒められない。」というようなもの。
反面、自分がピアノや楽器を弾くことのできない親の場合は、適切な助言はできなくとも、心からの称賛を送り子供のやる気を引き出せる、先生の指導方針に丸ごとおまかせできるなどの利点もあります。
そのほか、ピアノの習い事に限ったことではありませんが、教室まで親の送迎が必要な場合は、それも親の負担と言えるでしょう。共働きなどで送迎が負担になる場合は、家の近所で子供が歩きや自転車で通うことのピアノ教室を探すのがおすすめです。
個人のピアノ教室は大々的に看板を掲げていないところもありますが、近所で探したい場合は、同じ幼稚園・保育園・小学校でピアノを習っている子がどこの教室に通っているか聞いてみて、一度見学に行かせてもらうのも良いですね。
個人のピアノ教室の場合は、先生との相性がポイントになりますが、融通を聞いてもらいやすい、大きくなっても続けやすいなどのメリットもあります。
子供のピアノの習い事の親の負担は、幼児~小学校低学年ころの自宅レッスンのフォローがメインになりますが、そこを乗り越え、子供が何も言われなくてもピアノに向かって練習する習慣を身に着ければ、その後の親の負担はぐっと軽くなります。
ピアノを子供に習わせているママに「ピアノを習わせて良かったこと」を聞きました。
「幼稚園の年中さんからピアノを習わせてきた娘は、小学校高学年になると、相対音感がついて耳で聞いた曲を鍵盤で弾けるようになりました。また、中学では、クラス対抗の合唱コンクールで伴奏を任せられ、全校生徒の前でピアノを演奏。堂々とピアノを弾く娘を見て、ピアノを習わせてきて良かったなぁと思いました。」
「ピアノを習わせてきたおかげで、ピアノにかかわらず、音楽全般、楽器全般が好きになったようです。小学校の音楽でやる鍵盤ハーモニカは楽々弾けましたし、小学校の有志で結成される金管クラブでもトロンボーンのパートリーダーを任せれられ、積極的に演奏を楽しんでいたようです。」
「個人のピアノ教室に通っていますが、先生がうちの子供のことをよく理解してくれ、発表会前には特別レッスンの時間を設けてくれたり、親身になってくれるのがありがたいです。子供にとって、親でもなく学校の先生でもなく、別の立場で自分のことを見てくれる大人の存在は、とても嬉しいものではないでしょうか。音楽のテストの前にはテスト対策もしてもらい、助かっています。」